(くらやみ男爵の声)

 

ふぉーふぉーふぉーふぉー・・・
地獄は始まったばかりだ。
気をしっかりもて・・・ゲームは始まったばかりだ。

眼をつぶっていたか?
無駄だ。
わたしはおまえの頭脳に直接画像と声を送っている。
どうあがいても逃れられない。

おまえはわたしにむりやり忌まわしいイメージを見せ付けられたと思っているだろう?
しかし違うな。
わたしは鏡を用意しただけだ。
おまえが見た忌まわしいイメージはすべておまえの頭脳から拾ったものだ。

わからないか?
そうかわからないか!
ふぉーふぉーふぉふぉーーー・・・

おまえの憎しみ、怒り、悲しみ、それらを回収して具体的なイメージとして再構築して提示した。
わたしがやったことはそれだけだ。

要するにおまえは自分で自分を苦しめていたのだ。
地獄とは死後の世界のことではない。
今此処のおまえの頭脳のなかに地獄はある。

まだまだ地獄は続く。
おまえは発狂することもできない。

そして絶対に逃れることもできない。
なぜなら地獄とは正におまえ自身の頭脳にあるのだからな・・・

ふぉーーーーふぉふぉふぉ・・・・ 

さあ次に行くか?