生体実験室

(地下九階)

 

<くらやみ男爵>

この部屋ではかってありとあらゆる生体実験が行われた。
『人類の進歩』と『優秀な個人の産出』という名目でな。
ふぉ!!
人間という者どもはどんなことにももっともらしい理由付けをしたがるものじゃて。

冷凍実験。
餓死期間、測定実験
電気ショック。
ロボトミー。
血液を塩水に入れ替える。
胃と小腸の順番をつなぎ変える。
男子の去勢実験。
獣姦実験。
人口的イレウス発生実験。・・・わからないか?ふぉ!!口から大便が噴き出るのだ・・・
四肢切断。
回転実験。
焼殺。
溺死。
コレラ菌の注射。
ハンセン氏病の病変部移植。
減圧室に人間を放り込む。・・・するとどうなるのかのう?
遺伝子組み替えによるありとあらゆる形態の畸形児の生成。
切断した頭部の人工培養。
脳神経へのプラグ接続による直接刺激実験。

ふぉーふぉふぉふぉふぉーーーー・・・

よくもまあこんなつまらぬ遊びを考えるものじゃて!!
「人間」というやつらは。
しかしおまえもまた「人間」という呪われた一族の末端なのだ。
自分の血を呪うがよいぞ・・・

うむ?なにをそんなにぶるぶる震えておる?
そうか!!
恐ろしいか?・・・そうか恐ろしいのか!?
しかしこれからおまえが受ける実験はもっと恐ろしいぞ!
ふぉーふぉふぉふぉーーー・・・

人間というのは残酷なものよのう・・・
「医学」・・・本来人間の苦痛を軽減させるためのものが苦痛を与えるものに変化するとは。
わたしは紀元前から二十世紀までそのような呪われた医師どもを沢山みてきた。
どいつもこいつも唯のとち狂ったサディストだったようじゃが!!
ふぉーーーふぉふぉふぉ・・・

しかしわたしがこれから行う生体実験はそんな生やさしいものではないぞ。
おまえはこれから地獄へ堕ちる。
それも自らの手によってな。

わたしの生体実験はおまえの地獄への道案内になるのだ。

さて始めるか。