【中東紀行 66】ロリ系ダンサー登場 

 

 

 一人目のベリーダンサーの情熱的な踊りが繰り広げれる。
 観客たちは固唾を呑んで見守っている。
 
 「ドンドコドンドコドン・・・」日本の「太鼓」にも似た打楽器が激しく打ち鳴らされる。躍動するベリーダンサーの長い手足、筋肉、飛び散る汗・・・

 斎藤さんが呟いた。「ちょっと貴方、これ凄いわねえ・・・」
 わたし「え、ええ・・凄いですね(汗)」

 まるでキャバレー全体がオスマントルコ時代にタイムスリップしたかと思った頃、打楽器が静まり、一人目のべリーダンサーが舞台の奥に引っ込んだ。

 観客たちはなんだかホッとしたように各自食事を再開した。わたしは白ワインをもう一口飲んだ。そんなに強いワインではない。二口目、三口目で全部飲み干してしまった。
 わたしは肉料理に手をつける。

 とその時、また舞台が赤い照明に照らされた。
 二人目のベリーダンサーが登場した。



 



 今度のベリーダンサーはなんだか小柄である。顔も童顔、なんだか子供のようにも見える。しかしまさか中近東とはいえ、子供をキャバレーには出さないだろう。やはり彼女は成熟したオトナにちがいない・・・

 そう思って舞台を見ていたわたしの顔面を突然ヌメリとなにかが掴んだ。
 「な・・・なんだ!?」とびっくりするとなんと一人目のベリーダンサーがわたしの後ろにくっついているではないか!

 一人目のベリーダンサーは汗に濡れた手でくねくねとわたしの顔面を撫で回すと、最後に頬にキスしてきた。わたしは滝のように冷や汗を流す。

 その瞬間フラッシュが焚かれテーブルのムコウから写真が撮られた。一人目のベリーダンサーは次の獲物を求めてふらふらと彷徨ってゆく。
 この写真は帰りにわたしがキャバレーから買うことになったのであるが、残念ながら皆さんにはお見せできない。

 さて二人目のダンサーのほのぼのした踊りが終わったころ、いよいよ三人目のダンサーが登場した。

 彼女が「アテナ」なのか・・・?

(写真は2人目の小柄なべリーダンサー)

 

 

 (黒猫館&黒猫館館長)