【中東紀行 65】すばらしきベリーダンス

 

 

 照明が舞台に集中する。しかし何も起きない。
 わたしは「はは〜押しているな・・・(観客をわざとじらすこと)」と思ってニヤリとした。
 それではまずお食事を頂くか、ということでフォークとナイフを持つ。羊肉たっぷりのシチューを食べているとボーイが白ワインを持ってきた。
 「ヤバイな〜・・・」わたしはアルコールに強くない。もし悪酔いしてベリーダンスどころではなくなったら、いかにもヤバイ。
 ゆえにわたしは少量づつワインを飲むことにした。

 さてベリーダンスは現在、アメリカやヨーロッパで大ブームだそうである。ベリーダンスの腰を回す独特な動きは腰のこりをほぐすのに有効だそうである。言うまでもなく「腰」は身体の中心である。
 人間のエネルギーというものは「腰」から湧いてくるのだ。
 「腰」をほぐし、「腰」に筋肉をつけることによって健康が得られる。

 さらにベリーダンスは「腹の踊り」という意味である。とにかく腰をぐるぐる回転させるとお腹の脂肪が燃焼する。ベリーダンスには美しいシルエットを作るダイエット効果もあるのだ。

 ベリーダンスというと中近東の若い女のエロティックな踊り、という先入観が日本ではまだ根強い。しかしベリーダンスの本質は「喜び」である。「生きている喜び」「踊ることのできる喜び」を全身で表現する。それがベリーダンスなのだ。

 わたしはこの項の読者諸氏にもベリーダンスの実践を広く勧めるものである。そのうち日本でもベリーダンスのブームが起きるぞ・・・


 さて本日、出演する踊り子は3人、当然最後の踊り子が一番上手い。なんでも今夜はトルコでも有名なベリーダンサー「アテナ」が登場するというので会場に期待がみなぎっている。
 ベリーダンサー「アテナ」は普段ヨーロッパで踊っているらしいが本日は母国トルコに戻っているらしい。期待が高まる。

 やがて音楽が激しい音楽に変わった。喝采があがる。一人目のダンサーが登場したのだ。
 赤っぽい照明の中でベリーダンサーの情熱的な踊りが始まった。

 



(画像は一人目のベリーダンサー)

 

(黒猫館&黒猫館館長)