【中東紀行 63】インターコンチネンタル入場

 

 

 バスがキキッとジェイラン インターコンチネンタル イスタンブールの前で止まる。
 バスから降りたツアー一行は「アッ!でかい!!」と驚いた。なんとインターコンチネンタルは21階あるのである。
 わたしが普段東京で泊まるビルが9階だからその二倍以上の階数、でかいと驚くのも無理はない。

 豪華絢爛なロビーに到着したツアー一行に添乗員の森さんから説明がある。
 「は〜ィ!みなさん、ジェイラン インターコンチネンタル イスタンブールに到着でございます!再集合は二時間後、このロビーです!それではごゆっくり!!」

 とツアーはここで一旦解散。
 各自、自分の部屋に向かう。わたしの部屋は17階、エレベーターでずんずん昇ってゆく。だんだん耳が変になってきたと思ったら17階に到着!そのまま自室へ直行した。

 自室へ入るとこれは凄い。


 


 ベット、机、TV、すべてが一級品であることは素人目にも確認できた。しかしこのままベットに眠り込んでしまうわけにはゆかない。わたしはシャワーを浴びることにした。
 シャワー室もまた豪華、さらに付属のシャンプー・リンス類も一級品、わたしは唖然としながらシャワーを浴びた。なんとシャワー室の中にまで電話があり、瀟洒な版画がかかっている。

 わたしはシャワーを浴びると浴衣に着替えた。トルコのホテルなのになぜか浴衣があったのである。そのままごろんとベットに横になる。

 わたしはヒマつぶしにTVをつけてみた。
 トルコのTVを見るのは一日目以来だな・・・と感慨にふけりながらチャンネルを回すといきなり日本語が聞こえてきた。
 ランニングシャツの男が絵を描きながらぶつぶつしゃべっている。これは間違いない「裸の大将放浪記」だ。
 これは日本人専用チャンネルだな・・・わたしはピーンと来た。地上波ではなく有線放送であろうが、外国には日本人専用チャンネルというものが多々あるのだ。

 わたしはベットからムクリと起きると窓からイスタンブールの街を観た。良い街であるな・・・しかしこの街とも明日でお別れか。


 


 わたしは突然センチメンタルになってベットに倒れこんだ。
 できたらこのまま一生、インターコンチネンタルでホテル暮らしをして暮らしたい・・・しかしそれはかなわぬ夢であった。

 裸の大将がなにかバカなことをやっているな・・・そう思ったのもつかの間、ストンとわたしは眠りに落ちた。



(一枚目の写真はインターコンチネンタル客室内部)
(二枚目の写真はインターコンチネンタル客室からみたイスタンブール。ボスボラス海峡が見える)

 

(黒猫館&黒猫館館長)