【中東紀行 55】寿司屋 

 

 

 ぽぽぽぽぽ・・・
 
 遊覧船が悲しげな音を立ててイスタンブールの港に停泊する。
 船から港にかけられた板の上を危なっかしく渡ってゆくツアー一行。
 
 ついにツアー一行は旅の出発点・イスタンブールに帰ってきた。イスタンブールを離れてからたった一週間しか経っていないのに、なんだか無限の時間を旅してきたような気がする。

 アンカラ・カッパドキア・コンヤ・バムッカレ・エフェソス、どの都市にも善き思い出ができたものだ。・・・わたしが感傷にひたっているといきなりバスが出現!森さんの先導でツアー一行はこの新たなバスに乗り込んでゆく。
 なんというJTBの手際の良さよ!!

 バスが出発する。イスタンブールの細い路地をくねくねと曲がって10分ほど、バスがキキッ!と止まった。
 本日はここで昼食をとるらしい。
 バスから降りたツアー一行は「アッ!」と驚いた。そこはなんと「寿司屋」だったのである。日本の寿司は国際的と聞いていたがまさかトルコにまで進出しているとは。。。わたしは驚愕した。

 店内に入り、椅子に腰を下ろす。たちまち寿司が運ばれてくる。
 マグロ・タコ・海老・玉子・カッパ巻き・・・などスタンダードな寿司は全部揃っている。わたしはおそるおそるマグロを口に入れてみた。・・・旨い。トロリとしてシコシコした歯触り。日本の高級な寿司となんら変わらない。
 トルコ人の寿司職人が作っているのだろうか。・・・?
 この寿司は旨すぎる。・・・


 


 
 ツアー一行はもくもくと寿司を食べ続ける。寿司がこんなに旨いものだったとは知らなかったように。



(写真はイスタンブールの寿司屋の寿司)

 

 

(黒猫館&黒猫館館長)