【中東紀行 15】レストラン直行便 

 

 

 マルマラホテルへ向かってバスが走る走る。

 ぐったりしていたら、たちまちホテルについてしまった。
 森さんが大声を出す。
 「15分でバスへ戻ってきてください!すぐレストランへ向けて出発します!!」

 まったく、どうせならレストランへ直行すればいいのに、なぜホテルへ戻る必要があるんだ・・・わたしはブーたれながらホテルの自室へ戻った。ゴロリとベットに横になる。

 「疲れたな〜もう。。。」と唸りながら腕時計を見るともう10分経っている。わたしはうるうると立ち上がりながら、バスへ急いだ。

 ロビーへ行くと若い女性たちがたむろしている。
 よく見ると彼女たちはハイヒールに履き替えてオシャレなバックを持っているのであった。

 「ははー・・・」とわたしは思った。
 ホテルへ戻ったのは彼女たちがズックからハイヒールに履き替えて、さらにリックサックを下ろしてオシャレなバックを持ってくるためだったんだな・・・

 まったく女心ったらふ・く・ざ・つ!!☆



 などと考えながらバスに乗った。たちまち走り出すバス!約5分ほどでレストランについてしまった。

 添乗員の森さんが叫ぶ。
 「はーい!みなさん、このレストランはイスタンブールでも有名なレストランです!今夜のお食事はシシカバブー(シシ・ケバブ)です!ごゆっくり堪能してください!」

 レストランの真ん中にやたら大きなテーブルがある。わたしはおばさんとおばさんに挟まれて座った。やがてワインが運ばれてくる。
 
 「なんか疲れてるから悪酔いしそうだな〜・・・」と思いつつ一口グビリとイクとこれは美味い!これは最高級のワインだぞ。

 やがて前菜が運ばれてくる。前菜をもしゃもしゃ食べながら、最高級のワインをちびちびやっている頃にはわたしはすっかり上機嫌になってしまった。


  


周りでもおばさん同士がもう打ち解けている。なかなかいい雰囲気だな・・・と思っていたらシシカバブーが運ばれてきた。
 なんだかピエロのかぶる帽子のような円錐型の蓋がかぶさっている。なんでこんなに大きな蓋が必要なのか?・・・と思いつつ、わたしはシシカバブーの蓋を開けた。


  


(写真上は前菜。
 写真下はシシカバブー(円錐型の蓋つき))

 

(黒猫館&黒猫館館長)