【中東紀行 07】旅太りの恐怖 

 

 りーん・・・
 りりりーーーーん・・・

 「ったくウルセエな。なんだこの。朝っぱらから。くそったれ。」

 とムニャムニャしていたわたしはハッ!と飛び起きた。
 モーニングコールが鳴っていたのだ。

 そしてここは秋田ではなかった!
 トルコのイスタンブールだッ!!

 時計を見ると6時15分。
 朝食の時間は6時からだ。
 わたしは飛び起きた。

 ダッシュの速度で普段着に着替えるとわたしはマルマラホテルの食堂に急いだ。
 すでにツアーの人の姿はほとんど見当たらない。
 わたしは冷や汗を流しながら、バイキングの食べ物を取り始めた。

 ハム、ソーセージ、鶏のから揚げ、ゆでたまご、フライドポテト、・・・やばいなあ、非常にやばい。食べたら太りそうな食べ物ばかりではないか。


  


 などとぶーたれながら食物を取ると窓際の席にわたしは座った。
 もぐもぐと食べ始めるわたし。
 ・・・美味い。これが非常に美味い。だからやばいのだ。海外旅行は、体重的に。

 特にハム・ソーセージと言った肉類は日本とは比べ物にならない美味さである。

 さすが本場。肉が主食の国である。イタリアやチェコでもそうだったがこちらの国の肉というのは一度食べたら止まらなくなるほど美味いのだ。

 こんな食事を7日も続けたら確実に「旅太り」になってしまうだろう。
 「旅太り」・・・これは海外旅行における最大の恐怖のひとつであることは言うまでもない。これから海外旅行(特にアメリカ・ヨーロッパ)に行こうと思っている方は十分に注意してもらいたい。欧米の脂っこい食事は確実に「太る」ぞ・・・




 食後。
 ボーイさんが持ってきてくれたコオヒイを飲みながら、わたしは窓の外を見ていた。観光バスや歩行者がぼちぼちと見える。
 今日から本格的に観光開始か。
 不安もあるが楽しみだ。

 わたしは立ち上がると剛速球で自室に戻り、かばんを手にした。
 さあ、出発だ。未知なる大地、トルコへ。

 わたしはツアー一行の待つ観光バスに飛び乗った!

 (写真はマルマラホテルの食堂の窓から見たイスタンブールの光景)

 

 

黒猫館&黒猫館館長