館長室

 

(午後のティータイム。
穏やかな時間が流れる館長室に激震が走る。
現在、館長室にいるのは黒猫館館長と影姫のふたり。)

  

 

ドドド・・・

ドドーーーーーーーーン!

 

 

(黒猫館館長)

な!
なんだ!?
この振動音は!?
影姫よ!
なにが起こったのだ?
わかるか!?」

 

(影姫)

「この振動音は地下7階から聞こえてきます。
もしかしたら「闇の勢力」が復活を遂げたのかもしれないです。」

 

(黒猫館館長)

やつらが再び姿を現したか。
影姫よ。
おまえの能力で今度の敵の強さがわかるか。


(影姫)

「4年前のくらやみ男爵の時は邪悪なオーラはひとつだけでした。
しかし今回は複数のオーラを感じます。
3体、4対・・・多くても6体。」


(黒猫館館長)

「それは厄介だな。
非常に厄介だ。

影姫よ。
光姫とふたりで今回もやつらに対抗できるか。」


(影姫)

「わかりません。
一体一体の能力が未知数だからです。

しかしわたしと光姫のふたりだけで今回も戦うとすれば恐らく全聖戦以上の苦戦。」


(黒猫館館長)

「地下七階に降りることは可能か?」


(影姫)

「それは非常に危険です。
地下七階はまさに魑魅魍魎の巣窟。
今だかって黒猫館住人で地下七階に降りた者はおりません。

しかし行かねばなりますまい。
放置すれば、やがて彼らは地下から地上に溢れてきます。」


(黒猫館館長)

「了解した!
至急、日本にいる光姫に連絡を取れ!
そして黒猫館住人全員に緊急事態宣言を出せ!
末端の奴隷に至るまでひとりのこらず臨戦態勢を取るのだ。」


(影姫)

「わかりました。
では光姫が日本から来るまでわたしひとりで参ります。」


(黒猫館館長)

「たったひとりで大丈夫なのか?
影姫よ。」


(影姫)

「闇来たりなば、これを斬れ。
それがオルフェウスの巫女としてのわたしの役目。
すぐに地下七階に降りなければなりません。」


(黒猫館館長)

「了解した!
今回はわたしは地上を守る。
おまえは地下へ降りろ。


(影姫)

「では参ります。」


(黒猫館館長)

「・・・死ぬなよ。
わたしの妻よ。」


(影姫)

「くすッ!
貴方らしくないキザなせリフですね。
わかっております。
そんなことは。
十分に」

 

 

 

 

 

(黒猫館&黒猫館館長)