【西欧滞在日記 その26】無防備都市(陸)
「10ユーロ(1700円)デース!!」(英語)
とオレンジジュース一本に法外な値段を吹っかけられたわたしは、即座に添乗員の吉永さんの言葉を反芻した。
(ハーィ!!イタリアでは言われた値段そのままで商品を買うひとはいません!必ず値段交渉してから買ってください!でなければボッタクられまーす!!)
わたしはこの言葉を反芻すると、まさかマクドナルドで吹っかけられるとは、イタリアとはなんという国だ!?と半ば呆れつつ、レジのお姉ちゃんに反撃を試みた。
わたし「プライス・ダウン。」
お姉ちゃん「ホワット?」
わたし「プライス・ダウン!」
お姉ちゃん「・・・」
わたし「プライス・ダウン!!」
お姉ちゃん「オー!2ユーロ(約320円)!!」
「勝った!!」とわたしは確信した。
2ユーロ払ってオレンジジュースを受け取ると、わたしはマクドの地下に潜って一番奥の席に壁を背にしてグッタリと座った。
(↑1700円吹っかけられたオレンジジュースと地図↑)
「全くトンデモない国だぜ・・・」
と呟きつつごくごくオレンジジュースで水分補給するわたし!
飲みおわる頃にはすっかり元気を取り戻していた。
「さて、これからどうするか?・・・」だが。
マクドの店員はとても信用できない!が彼らに訊くしか方法はない。
わたしは即座に立ち上がると、一階に戻り、厨房で一番ヒトがよさそうな太ったオジサンを手招きした。
オジサン「ボンジョリーノ!(こんにちは)」
わたし「ホエア ミツコシ?」
オジサン「ミツコシ?」
わたし「ミツコシ。」
オジサン「オー!!」
とオジサンはいきなり厨房から飛び出してきて道路の向こう側を指さした。
どうやら三越はすぐ近くらしい。ありがとう!!オジサン!!とわたしはこの太ったオジサンに心底感謝した
これでどうにかなりそうだ。
悪いヒトがいれば良いヒトもいるのが人生。まこと旅とは人生そのものなのだ・・・
とうなずきつつ三越を目指すわたし!
三越に入ると入り口右側に休憩室がある。
そこに入ると驚くべき再会が待ち受けていた。
宮崎老夫婦!
「よお!どうした!!」
老夫婦のおじいさんのほうが元気の良い声をあげた。
わたしはようやくこれでどうにかなりそうだ・・・と確信した。
しかし・・・
(黒猫館&黒猫館館長)