『葵マリーの告白手記』
葵マリー著。あまとりあ社刊。カバ完本。初版昭和58年12月10日。
あの「にっかつロマンポルノ」の超話題作「ザ・折檻」の監督を務めた70年代〜80年代の代表的S女王である葵マリーの告白の書が本書。なお、この葵マリーは「初代」(現在は4代目らしい)であり、ハードレズSMのビデオを多数発表したことで有名になった。
写真も多数収録されているが、ほとんどがM女の写真。葵マリーがレズビアンSMに本領を発揮するタイプのS女性であることがありありとうかがえる。
内容はM女への全身黄金塗りや逆さ責め鞭打ちなどの超・ハードプレイについても触れられているが、大半はSMクラブの「変わったお客さん」についての打ち明け話である。あのSM界ではあまりにも有名な「蝶になって女郎蜘蛛に捕らわれるM紳士の話」も本書に収録されている。
総じて70年代〜80年代のSMクラブの実態を探るのには最適な好読物となっている。
本書は古書店ではめったに出ないが、もしでたら三桁の値段で入手できるので、金銭面での心配は必要ない。
(黒猫館&黒猫館館長)