『五月の伝言』
企画集団ぷりずむ編。寺山修司祭実行委員会刊。初版昭和59年5月1日発行。裸本完本。定価700円
1983年5月に死去した寺山修司の一周忌を記念して青森県・弘前市で開かれたフェスティバル「寺山修司祭」のパンフレット。しかしパンフとはいえ全112ページ、執筆陣も浅田彰、谷川俊太郎、三浦雅士、など大変豪華。
しかしそれ以上にこのパンフレットの価値はすべて青森県の有志によって企画・編集されたという点にある。現在の東京一極集中型の文化構造では地方文化はやせ細るばかりだ。そのような時代にあえて「弘前」という地で「寺山修司祭」を企画・実行した有志の方々の心から喝采を送りたい。「地方の時代」このスローガンを積極的に実践してゆく作業は現在のわたしたちの手に委ねられている。