☆☆☆『天地無用!』の部屋☆☆☆
【「天地無用!」基本データ】
【ストーリー概要】
岡山県の平凡な高校生・征木天地の元に宇宙から様々な人間たちがやってくる。そして巻き起こる大騒動、というのが基本的なプロット。ストーリーの詳細は「OVA版」「TV版」「漫画版」「小説版」など各メディアによって若干の異動がある。
1992年〜1993年に最初に作られたOVAシリーズ。パイオニアLDCより発売。全6巻+1巻。
1994年〜1995年に続編として作られた第2期シリーズ。パイオニアLDCより発売。全6巻+番外編1巻。
OVAのキャラクターはそのままだが、キャラクターの初期設定などが変わっており、全く別の作品と言っても良い。ストーリーもテレビ版オリジナル。
魎呼(恋愛の時空) | 清音 | プリティ・サミー | ネージュ |
NEW魎呼(OVAver) | |||
魎呼はアニメ作品「天地無用!」のメインヒロイン。ほぼすべての「天地」に主役として登場する。ちなみにOVA版では「ホコラに閉じ込められた鬼」、TV版では「宇宙海賊」、と異なった解釈がされている。その性格はストレートで直球型、ライバルであるアエカにライバル心を燃やす。
なお本イラストは最終回のラストで挿入歌「恋愛の時空」が流れるシーンをイメージして描かれたイラストである。
【イラスト解説】
魎呼、「恋愛の時空」ヴァージョンです。TV版24話「魎呼無用!」のラストで一度は魎皇鬼の中で生き絶えたかに見えたかの魎呼ですが、最終回で天地の住む山里に再び現れた時の姿であるように思われます。
挿入歌「恋愛の時空」のフレーズ「♪桜咲く頃に〜もう一度会いましょう〜♪」のごとくバックは春四月の満開の桜、そして舞台は岡山の山里であるように思われます。
魎呼の優しさに満ち溢れた表情から「再び訪れる楽しい世界」が連想されてしまうような楽しい雰囲気のイラストに仕上がっています。
肩にちょこんと乗った魎皇鬼、そして魎呼の複雑なコスチュームも良く描けており作者のイラストテクの確かさも実感させられてしまいます。
「なあ、天地ィ〜、知ってるかァ。。。お・ま・つ・りってのはちょいと待ってればまたすぐにやってくるんだぜぇ・・・」というあの魎呼の最後の名セリフが画面から聞こえてくるようであり、思わずナミダぐんでしまうような感動に襲われてしまう、そんなイラストに仕上がっています。
清音は美星と共に地球へやってきたギャラクシーポリス(宇宙刑事)。美星の不手際により地球駐在を余儀なくされる。本来は非常に優秀な警察官である。TV版にのみ登場。
【イラスト解説】
このイラストの清音は非常にキリリと引き締まった「良い顔つき」をしています。これはギャラクシーポリスという厳しい職業的鍛錬の中から生み出された「自信」であるように思われます。また「自信」に加えて、アフター5には人生を楽しむ「余裕」も感じられる表情であり、このような「良い顔」のキャラを描くことのできる作者の内面の豊かさがまざまざと物語られているようです。
また「スケバン刑事」のようなヨーヨー、そしてその中には「GP」の文字、また上はネクタイつきスーツ、下はタイツという非常にSF的なコスチュームも見事に細かく描かれており作者の技量の急激な上達にはいつもながら感服させられます。
総じて「作者のココロ」と「テクニック」が渾然一体となって生み出された傑作イラストであり、作者の「天地」イラストの代表作として挙げても良い出来ばえとなっています。
プリティサミーは『天地無用!』の基本キャラクターの一人である砂沙美が魔法少女として活躍する『魔法少女プリティサミー』というスピンオフ作品の主人公。
【基本データ】
【イラスト解説】
アエカの妹であるササミが元気良く「魔法少女プリティ・サミー」に登場した時の姿です。ササミは普段から元気が良いのですが、このイラストのように変身すれば、まさに「元気100倍」の頼もしさです。こうやって変身してセーラームーンやプリキュアのように悪と戦うのだと思います。
イラスト的にはサミーの和洋折衷的デザインが非常に良く描けています。着物のような袖、羽子板のような持ち物が非常に特徴的です。
しかしなんと言ってもササミの一番の特長である「元気の良いツインテール」が非常にササミのかわいらしさ・強さを雄弁に物語っています。原色を大胆に使用した鮮やかな色使いもササミの元気の良さを引き出しています。
宗教国家メルマスの元最高権力者。巫女としての能力を保つ事を理由に体の成長を止められている。それ故、外見は少女だが、年齢約2000歳である
「天地無用!GXP」 日本テレビ系列放送。全26話。1992年。
【スタッフ】
【イラスト解説】
ネージュが福ちゃんを抱っこしてじっとこちらを観ています。
ネージュの視線の先にいる者はやはり西南なのでしょうか。
ネージュのシアワセそうな笑顔から「愛するヒトを見ている」感がありありとうかがえます。
メルマスの巫女として窮屈な生活を強いられていたであろうネージュが西南と出会うことによってかっての「明るさ・無邪気さ」を取り戻した場面のイラストに思えます。
バックの鮮やかな春の風景はそんなネージュの「回春」をイメージしたものではないでしょうか。
付け加えるならば福ちゃんが非常に可愛く描かれており、イラストを観るわたしたちはネージュ&福ちゃんのコンビに癒されてしまいます。
桜散る中で魎呼が宙に浮かんでこちらをじっと見詰めています。
わたしが思うにこの清新な雰囲気は「天地無用!」第一期OVAで初めて天地と出会った時の魎呼を連想してしまいます。それほど「初登場」的な初々しさを感じさせてくれる魎呼です。
また薄いピンク色の背景がいかにも岡山・春四月の雰囲気をひしひしと感じさせてくれます。
散る桜の中で魎呼はなにを思うのでしょうか。それはもしかしたら人間の運命の儚さなのか、あるいは宇宙海賊としての自分の運命なのだろうか?・・・などと様々な感慨に耽ってしまうイラストです。
(彩華さん&黒猫館&黒猫館館長)