素晴らしきヨガ

 

 

春一月、冬晴れの日曜日、
昼食を食べ終わったわたしは街のヨガ教室に行く。

ガムランが荘厳に鳴り響く部屋に、クール・ビューティな痩身のヨガ講師が現れる。

ヨガ講師と共に正座して講話を聴くわたしたち生徒。

そして。
いよいよ、待望のヨガ教室が始まる。

ヨガ教師のキビキビした声に合わせて生徒が一斉に身体をねじる。


「はーい、スキのポーズ・・・」
「はーい、英雄のポーズ・・・」
「はーい、鳩の羽を休めるポーズ・・・」


ヨガはイタッ!、痛い、痛いよ、イタイ、イタイイタイイタイ、、、
が気持ちイイ・・・イイ・・・キモチイイーーーー!!
イイイイィイーーーーーーーーーー!!!

とヨガでよがってよがってよがりまくりながらヨガをする。
まさしくイタキモチイイのだ。

その時。
わたしの意識が朦朧とする。
カラダの節々のイタミがわたしを酩酊させる。

をを。
意識はジパングから遥か悠久の印度へと飛んでゆく!


大いなる母なる土地、ガンダーラよ。
ゴーダマよ!おまえはわたしに何を問いかけるのだ?
そして宇宙的時間を超えて流れる悠久のガンジスにわたしの意識も押し流されてゆく。




やがて。
奥深い印度のジャングルの中。
白象が戯れる楽園でわたしは歓喜と再会した。




「ガネーシァ!」




気がつくとそこはヨガ教室。
時間は日曜午後二時三十分。
窓からは快晴の冬晴れの空が見える。
キビキビしたヨガ講師の声がまだ響いている。
そこはまぎれもない、わが母国・日本。


わたしは幻覚を見たのか。
いや。
そうではない。

素晴らしきヨガのイタミに導かれて、
わたしの意識は悠久の印度へと飛んだのだ。


嗚呼。
ヨガは素晴らしい。


さあ!
キミもレッツ・チャレンジだ!

 

(黒猫館&黒猫館館長)